盲導犬
私たちは道を当たり前のように歩いていますが、実際にはすれ違う人がいたり、電柱や段差があったり、注意しなければいけないことがたくさんあります。
盲導犬は、目の見えない人、見えにくい人が行きたいときに行きたい場所へ出かけられるように、障害物を避けたり、段差や曲がり角を教えたり、安全に歩くためのお手伝いをします。
盲導犬が体に着けている白い胴輪をハーネスといいます。盲導犬は使用者の左側を道に沿ってゆっくり歩くことが基本となっています。そして、道に変化があるとそれぞれの状態に対応した特別な動作をします。その動作がハーネスを通して人に伝わることで、使用者が安全に歩くことができるのです。また、ハーネスには「盲導犬」と書かれています。
盲導犬は、カーナビゲーションのように目的地まで連れて行ってくれると思う人がいるかもしれませんが、実際は人の頭の中で目的地までの地図をイメージし、盲導犬に指示を出しながら歩きます。お互いにコミュニケーションをとることで安全に歩くことができるのです。
聴導犬
私たちの周りには、目覚まし時計やインターホンなど、音でいろいろなことを教えてくれるものがたくさんあります。聴導犬は、耳が聞こえない人、聞こえにくい人の代わりにその音を聞き分け、合図で教えてくれるのです。
寝ている最中に警報音が鳴ったときは、使用者を起こして危険を知らせてくれますし、子供の泣き声や電話が鳴ったときや、インターホンが鳴ったときは、その場所まで導いてくれます。また、外出しているときも、自転車や自動車の警笛音が鳴れば、使用者に教えて周囲の注意を促します。非常時に助けを呼びたいときには代わりに他の人を呼びにも行きます。
これらのことがスムーズに行われることで、使用者は音が聞こえないことからくる不安をなくすことができ、快適で安全な生活を送れるようになります。
聴導犬は他の犬と明らかな区別ができるように、「聴導犬」と書かれた黄色い服を着ています。
介助犬
体に不自由なところがあり、一人では生活をすることが難しい人の手助けをしてくれるのが介助犬です。車いすを引いたり、人が起き上がったり、車いすへ移ったりする際の支えになります。
そのため、大型犬でなくてはなりません。また、ドアを開閉する、エレベーターのスイッチを押す、電話やリモコンを持ってくる、ペットボトルのふたを開ける、落としたものを拾う、衣服を脱ぐ手助けをするなど、まさに体の一部のように助けてくれます。このような介助犬の助けにより、使用者は、他の人に頼らず自立した生活を送ることができるようになります。
介助犬は服を着ていたり、荷物を載せていたり、車いすを引くための胴輪をつけていることもあります。それらには大きく「介助犬」と書いてあります。
補助犬
盲導犬、聴導犬、介助犬のことを補助犬とも言います。
補助犬を必要とする人は多く、その働きにより、補助犬は社会の大切な一部となっています。補助犬を同伴して公共施設や公共交通機関をどこでも利用できます。
外で見かけたときは、仕事をしている最中なので静かにして邪魔にならないようにしましょう。
もし困っているようなら、使用者に声をかけて助けてあげてください。