動物を飼育するにあたって、ずっと健康でいてほしいですよね。
でも、動物もやがて歳をとり、人よりも早く身体はおとろえていきます。飼育されている動物は、人間が食餌を与えたり、病気やけがをしたときは飼い主が動物病院に連れて行ったりしなければなりません。「ひとり」では生きていけないのです。では動物の健康を守り、健やかに過ごさせてあげるには、どのように飼育すればよいのでしょうか。大切なことはたっぷりの「愛情」と、「予防医学」「知るワクチン」です。
今回は犬のことを中心に日々心がけてほしいこと、覚えておいてほしいことをお話ししますが、どの動物を飼うにしても基本は同じです。
愛情
親にとって子どもはかけがえのない存在です。そのため親は子どもに無償の愛を注ぎます。子どもにとってその温かさは何ものにも代えられない心地よさのはずです。親は時には厳しい態度をとることもありますが、それは愛情があってのことです。
動物に対しても同様に深い愛情をもって接すれば、動物はあなたのそばを心地よい場所と感じるようになり、心を落ち着かせるでしょう。
あなたが心をこめて飼育すれば、動物と気持ちが通じ、動物が何をしてほしいかきっとわかるようになります。そうなれば、いろいろな世話を自然としたくなるでしょうし、体調のちょっとした変化にも気付きやすくなるでしょう。
予防医学・知るワクチン
「予防医学」や「知るワクチン」と言う言葉を知っていますか。
「予防医学」とは、病気になる前にその原因を取り除いたりして、病気にならないようにすることです。例えば感染症のワクチン接種や、犬フィラリア症の予防などをさします。また、日々の歯磨きや散歩などによる適度な運動も、それにあたります。
「知るワクチン」とは、病気やケガ、衛生などに対する正しい知識をもつことです。正しい知識があれば、病気などを未然に防ぐこともできますし、もし病気になってしまったとしても、重病になる前に見つけられるようにもなります。

「しつけ」は、決して動物を自分の思いのままに動かすためのものではなく、動物とコミュニケーションをとるための手段のひとつです。より良いコミュニケーションを取ることができれば、ますますお互いのことが好きになり、動物もより健康でいられます。
狂犬病ワクチンは、法律で必ず毎年接種しなければならないと定められています。その他のワクチンも、病気予防のために毎年接種しましょう。特に歳をとると体の抵抗力が弱くなるので、より病気にかかりやすくなります。そのため老齢の動物に対するワクチン接種はより重要です。その際に行う動物病院での定期的な健康診断も、とても大切なものです。
食餌は健康を維持するのにかかせないものです。動物の種類によって必要な栄養バランスが異なります。ヒトはイヌの食餌を食べませんし、イヌにヒトの食べ物を与えることも良くないことです。例えば、イヌに必要な塩分は、ヒトよりかなり少なくて十分です。小型犬がハムを1枚食べると、あなたがハムを30枚以上食べるのと同じ位の塩分をとることになります。これでは塩分の取りすぎで病気になってしまうかもしれないのもわかるでしょう。
子犬は共に遊びながら成長し、人間より早く歳をとります。
方法1